トラマドールは麻薬ではないがオピオイド受容体に作用する鎮痛薬だ。ガイドラインではNSAIDsと共に変形性関節症患者に対する第1選択薬として推奨されることも多い。しかし、中国中南大学のChao Zeng氏らは、英国のプライマリケアデータベースを利用して傾向スコアをマッチさせたコホート研究を行い、変形性関節症患者に対する最初の鎮痛薬としてトラマドールを処方すると、他のNSAIDsを最初に処方した場合に比べ、1年以内の総死亡リスクが上昇していたと報告した。結果はJAMA誌2019年3月12日号に掲載された。

 変形性関節症に対する薬物療法の主な目的は、疼痛コントロールにある。トラマドールは従来から用いられてきたオピオイドの代替薬になると考えられており、米国でのトラマドールの処方は、2003年から2009年にかけて5%から10%に増えた。

 メタアナリシスで変形性関節症患者に対するトラマドールとNDAIDsの疼痛軽減効果に差はないことが示されている。しかし、トラマドールにはオピオイド関連の有害事象(悪心、めまい、便秘、嘔吐、嗜眠、疲労感、頭痛など)が多く発生するという報告がある。そこで著者らは、変形性関節症

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