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JAMA Network Open誌から
原発事故から2年間の福島市の出生率は低下
3年目以後は震災前からの長期的な少子化トレンドに

原発事故から2年間の福島市の出生率は低下の画像

 2011年3月11日と12日に発生した、東日本大震災と福島第1原発の事故と、それ以降の福島市の出生率を調べた福島県立医大の栗田宜明氏は、震災後2年間は出生率が有意に低下していたこと、それ以降は震災前に近いレベルに戻ったが、震災前と同様の緩やかな減少を示していたと報告した。データは、JAMA Network Open誌電子版に2019年2月25日に掲載された。

 福島第1原発の事故後、原発から20km以内の避難区域の住民は退避を余儀なくされたが、それ以外の近隣地域でも出産年齢の女性では、胎児が放射性物質にさらされる影響に対する不安が非常に大きかった。これまでの研究では、事故から2年間のうっ血性心不全や心筋梗塞が増えたことが報告されている。しかし、事故が近隣地域の出生率に与えた影響はほとんど報告されていない。

 そこで著者は、震災前の2007年から2017年までの福島市の出生率の経時的な変化を調べるコホート研究を行った。福島市は、福島第1原発からおおよそ60km離れており、強制避難区域には指定されなかった。

 主要評価項目は、福島市の総人口と出生届に基づいて算出した出生率に設定。時系列分析を行い、2011年3月1日から2017年12月31日までの出生率の

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