世界保健機関(WHO)の国際疾病分類第11版(ICD-11)では、強迫的性行動症(CSBD)が、衝動調節障害の1つとして新たに提示された。米Minnesota大学のJanna A. Dickenso氏らは、CSBDの顕著な特徴である、性的な感情・衝動・行動の制御が難しいために苦痛と障害を負っている人の有病率について検討し、米国では8.6%だったと報告した。結果は、JAMA Network Open誌電子版に2018年11月9日に掲載された。

 米国のメディアは、セックス中毒者が増加しているとの推測を広めているが、科学界は、セックス中毒という病気が存在するかどうかも、議論の対象としている。精神医学研究者による、性欲過剰に関する分析の歴史は長いが、性欲過剰が精神疾患であるのか、それとも単に社会文化的な問題が誇張されているだけなのかについては、研究者と臨床医の見方は異なっている。さらに、こうした性行動上の問題については、概念、病因、名称(強迫的性行動、性欲亢進、性依存、性行動制御障害など)などの領域で、意見の不一致は大きい。定義の設定において対象とされる症状も多様であるため、有病率を正確に推定することは難しかった。


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