癌治療の臨床試験では、無増悪生存期間(PFS)が主要評価項目に設定される場合が少なくない。カナダMcMaster大学のBruno Kovic氏らは、PFSの延長が患者の健康関連QOL(HRQoL)の改善につながるかどうかを検証するために、系統的レビューと定量的分析を行ったところ、PFSとHRQoLの間に有意な関係は見いだせなかったと報告した。分析結果は、JAMA Intern Med誌電子版に2018年10月1日に報告された。

 患者中心の癌治療の目的は、HRQoLが良好な全生存期間(OS)の延長にある。患者も医師も、臨床試験で最も重要な評価指標は、OSだと考えている。しかし、対照群に比べ明らかなOSの延長を検出するには、多数のサンプルサイズと長期の追跡期間、高額なコストが必要になることが多く、また癌が進行した場合、次の治療法に切り替えることが考えられるため、PFSや無増悪期間(TTP)などの代理指標で評価する臨床試験が増えてきた。

 代理指標にPFSが用いられている理由は2点あり、第1はPFSが延長すればOSも長くなると信じられていることだ。第2は、PFSが長ければ、たとえ生存期間の延長がなくても、腫瘍が進行しない方がHRQoLは良好だろうとい

無増悪生存の延長はQOLの改善に直結しないの画像

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