重度の症候性大動脈弁疾患の予後を改善する唯一の治療は大動脈弁置換術だ。しかし、余命の長い若い患者に対する理想的な手術法は明らかではない。カナダToronto大学のAmine Mazine氏らは、系統的レビューとメタアナリシスを行って、中央値5.8年の追跡で機械弁置換術よりもロス手術の方が総死亡率が低かったと報告した。結果は、JAMA Cardiology誌電子版に2018年8月25日に掲載された。

 ロス手術は、患者本人の肺動脈弁を大動脈弁に入れ換えた上で、肺動脈弁には同種弁を移植する方法だ。抗凝固薬の必要性が下がることに加えて、大動脈弁の長期生存率は高く、血行動態は生来の大動脈弁が存在していた場合と同様に保てるという利点がある。しかし、手技が複雑なため高い技術が必要なことや、自家移植弁と同種移植弁のどちらかに不具合が生じると再手術が必要になるため、次第に行われなくなった。

 一方、最近主流の機械弁による大動脈弁置換術では、生体弁より長持ちするものの、抗凝固療法を続けなければならず、出血や血栓イベントのリスクは高くなる。年齢と性別がマッチする一般の人々に比べ、機械弁置換術を受

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