現時点では、川崎病の診断検査は存在しない。英Imperial College LondonのVictoria J. Wright氏らは、受診時に採取した全血標本に含まれる13遺伝子転写物に基づく疾患リスクスコア(DRS)を構築し、DRSが小児の感染症や炎症性疾患による発熱症状から、川崎病を早期に鑑別するために役立つと報告した。結果は、JAMA Pediatrics誌電子版に2018年8月6日に掲載された。

 川崎病の診断は臨床像に基づいて行われるが、症状は他の発熱性の疾患と共通しているため、診断が遅れたり、誤った治療が行われたりして、冠動脈瘤による心筋梗塞リスクが上昇する可能性があった。

 近年では、疾患に特有の遺伝子発現シグネチャーを利用して、早期診断を可能にするための研究が行われ、結核やウイルス感染症、全身性エリテマトーデスなどの特徴が研究されている。しかし、川崎病のマイクロRNAをバイオマーカーにした研究では、エクソソームのRNAを抽出する必要があり、類似する炎症性疾患の症例が限られているという欠点があった。そこで著者らは、全血サンプルの遺伝子発現パターンから、川崎病と感染症やその他の炎症性疾患を区

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