米国Washington大学St. Louis校のTyson E. Turner氏らは、住民ベースのコホート研究を行い、抗凝固薬が禁忌の静脈血栓塞栓症(VTE)患者に下大静脈(IVC)フィルターを設置すると、フィルターを使用しなかった患者に比べ、30日死亡率が上昇することが示唆されたと報告した。結果はJAMA Network Open誌電子版に2018年7月13日に掲載された。

 米胸部専門医学会や米心臓協会、放射線科医学会、英血液学標準化委員会などは、抗凝固薬が禁忌のVTE患者には、IVCフィルターの適用を検討することを推奨している。しかし、フィルター挿入による生存利益を示唆するこれまでの研究はほとんどが観察研究で、ランダム化対照試験は行われていない。そのためimmortal timeバイアスを考慮する必要がある。入院時点でフィルター使用群と非使用群にランダム割り付けして比較すればこの問題は起こらないが、レトロスペクティブにコホートを比較する場合、入院からフィルター設置までの期間に発生した死亡イベントは、全て対照群に含まれることになるためだ。

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