米Miami大学のAnna J. Nichols氏らは、皮膚の扁平上皮癌(SCC)と診断された90歳代の女性患者に、9価のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンを全身性に投与し、その後に腫瘍内投与を繰り返したところ、約11カ月でSCCは全て消失し、その後15カ月追跡したが再発は見られなかったと報告した。詳細はJAMA Dermatology誌電子版に2018年7月3日に掲載された。

 HPVが一部のSCCの発生に関与することを示すエビデンスが蓄積されている。著者らは先に、HPV感染に起因する性器疣贅と肛門性器の癌の予防に用いることが許可されている9価のHPVワクチン(Merck社のガーダシル-9)を、HPV感染歴の無い、免疫機能が正常なSCC患者に筋注すると、新たな腫瘍の発生が抑制できることを報告していた。そこで、手術で切除できないと判定された免疫機能が正常な患者に、HPVワクチンを接種して治療効果を調べることにした。

 対象は90歳代の女性で、この患者の右下肢には、圧痛のない、外方増殖型の、大きな腫瘍が複数存在していた。それらは、組織病理学的検査や免疫組織化学検査の結果に基づいて、悪性度の高い類基底細胞型SCCと診断された。PET検査を行

HPVワクチンで皮膚癌が治癒した症例報告の画像

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