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JAMA Intern Med誌から
甲状腺結節で生検を受ける患者を絞り込むには?
後ろ向きケースコントロール研究の結果

 超音波検査で無症候の甲状腺結節が見つかる患者は多いが、その後甲状腺癌と診断される患者はわずかだ。米California大学San Francisco校のRebecca Smith-Bindman氏らは、後ろ向きケースコントロール研究を行い、結節が(1)微小石灰化、(2)大きさ2cm超、(3)充実性結節――の3つの特徴のうち、2つ以上を満たす患者を生検の対象にすれば、癌の見落としを避けつつ生検を受ける患者を大きく減らせることを示した。論文はJAMA Internal Medicine誌電子版に2013年8月26日に掲載された。

 甲状腺結節が見つかった場合の対応を示したエビデンスに基づくガイドラインは、現在のところ存在しない。超音波検査の実施が広がるにつれ、不要な生検や生検による甲状腺癌の過剰診断が増加する状況になっている。そこで著者らは、超音波検査で見つかる甲状腺結節の特徴の中から甲状腺癌と関係するものを選出し、体系化してエコー画像の解釈に役立てようと考えた。

 米California大学San Francisco校で00年1月1日~05年3月30日に甲状腺の超音波検査を受けた患者の情報を、California Cancer Registryに登録されたデータと関連づけ、07年3月30日までの甲状腺癌の診断の有無を調べた。

 8806人の患者が、1万1618回の超音波検査を受けていた。このうち105人が、甲状腺癌と診断されていた。癌罹患は超音波検査100回当たり0.9となった。

 超音波検査を受けていた集団の中から、ケースと年齢、性別、超音波検査を受けた年度がマッチするコントロールをケース1人当たり4人選出した。コントロールの追跡期間の平均は4.2年(レンジは2.0~10.9)だった。

 分析可能な超音波検査の結果が得られたのは、甲状腺癌患者96人とコントロール369人。5mm以上の結節全てについて、特徴を調べた。

 甲状腺結節は、甲状腺癌患者の96.9%に見つかっていたが、癌と診断されなかった人々では56.4%にとどまった。甲状腺癌患者では悪性の結節が102個、良性結節が87個、コントロールには良性結節が428個同定されていた。

 超音波画像で認められた結節の特徴と、結節内の悪性細胞の存在との関係を調べたところ、微小石灰化が強力な関係を示した。良性結節515個中の微小石灰化陽性結節の数は28個(5.4%)、悪性結節では39個(38.2%)で、オッズ比は11.6(95%信頼区間6.5-20)だった。また、結節のサイズが1cm以下に比べ、2cm超の場合の悪性細胞存在のオッズ比は3.1(1.8-5.2)だった。そのほか、粗大石灰化、充実性結節や、エコー輝度、中央部の血流、辺縁、形状なども有意な関係を示したが、オッズ比はいずれも小さかった。

 複数の特徴を組み合わせたモデルを用いて、結節内の悪性細胞の存在との関係を調べたところ、引き続き有意な値を示したのは微小石灰化(オッズ比8.1、3.8-17.3)、結節の大きさが2cm超(3.6、1.7-7.6)、充実性結節(4.0、1.7-9.2)のみだった。

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