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JAMA Intern Med誌から
重症のむずむず脚症候群を薬物療法が改善
ドパミン受容体作動薬、Caチャネルα2δリガンドのメタアナリシスの結果

 重症度が高く病歴が長いむずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome;RLS)患者に対して、ドパミン受容体作動薬Caチャネルα2δリガンドによる薬物療法はいずれも、プラセボに比べ有意な症状改善をもたらすことが、システマティックレビューとメタアナリシスの結果、確認された。米Minneapolis VA Health Care SystemのTimothy J. Wilt氏らによる解析の結果で、論文はJAMA Intern Med誌電子版に2013年3月4日に報告された。

 神経障害の一種であるRLSの患者は脚の不快感から脚を動かさないではいられない感覚に苦しむ。重症の場合には、仕事や社会活動、情緒面などに大きな影響が及ぶ可能性がある。RLSによる睡眠障害は昼間の活動性を低下させ、不安やうつ状態を誘発する。

 米国では、ドパミン受容体作動薬(プラミペキソールロピニロールロチゴチン)とCaチャネルα2δリガンド(ガバペンチン エナカルビル)がRLSを適応症として米食品医薬品局(FDA)の承認を得ているが、治療薬の選択に役立つエビデンスは不足している。

 著者らは、特発性RLSに対する薬物療法の有効性と安全性を評価するために、システマティックレビューとメタアナリシスを行った。

 英語で報告されたランダム化比較試験(RCT)の結果で、特発性RLS患者を対象に米国内で承認を得ている薬物療法を4週間以上行い有効性と有害事象を報告した研究を、MEDLINE、EMBASE、Natural Standardなどから選出。転帰と有害事象に関するデータを抽出し、エビデンス強度を評価した。主要転帰評価指標は、IRLSスコアがベースラインに比べ50%以上低下した患者の割合に設定した。

 IRLSスコアとは、国際むずむず脚症候群(IRLS)研究グループが作成したRLSの重症度評価指標。10項目の質問からなり、回答の合計スコアは0~40。10以下が軽症、11~20が中等症、21~30が重症、31以上は最重症と判断される。

 ドパミン受容体作動薬とプラセボを比較したのは16件のRCT(4861人を登録)で、プラミペキソールを評価した研究は5件、ロピニノールに関する研究は7件、ロチゴチンに関する研究は4件だった。それらのうち試験期間が24週以上だったのは2件のみだった。登録患者の平均年齢は55歳で、65%が女性だった。

 多くの研究が、重症に近い中等症から重症の患者を登録していた(ベースラインのIRLSスコアは15以上がほとんどで、一部の研究は20超の患者を登録していた)。RLS歴は、ロチゴチンの試験に登録された患者の平均2年から、ロピニノールの試験に登録された患者の平均17年まで様々だった。

 IRLSスコアがベースラインから50%以上低下した患者の割合は、プラセボ群に比べ、ドパミン受容体作動薬群で大きかった(41%と61%、リスク比は1.60、95%信頼区間1.38-1.86、治療必要数は4.9、7件の研究のデータをプール解析した結果)。プラミペキソールとプラセボを比較した3件の研究のリスク比は1.46(1.22-1.74、治療必要数[NNT]は5.9)、ロチゴチンとプラセボを比較した4件の研究のリスク比は1.76(1.47-2.10、NNTは3.8)だった。

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