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JAMA誌から
末梢動脈疾患患者の間歇性跛行にラミプリルが有効
24週間の二重盲検ランダム化比較試験で明らかに

 間歇性跛行の見られる末梢動脈疾患PAD患者にACE阻害薬のラミプリルまたはプラセボを24週間投与した二重盲検ランダム化比較試験で、ラミプリルにより患者の歩行機能とQOLが有意に改善することが示された。オーストラリアBaker IDI Heart and Diabetes InstituteのAnna A. Ahimastos氏らが、JAMA誌2013年2月6日号に報告した。

 PAD患者の約3分の1が間歇性跛行を経験し、QOLの低下に苦しんでいるが、治療薬の種類は限られる。著者らは今回の報告に先立ち、小規模な予備的研究において、ラミプリルが間歇性跛行患者の歩行可能時間を延長することを示唆する結果を得ていた。そこで、ラミプリルが患者の歩行能力、患者自身が評価する歩行能力とQOLに及ぼす影響を明らかにするため、二重盲検ランダム化比較試験を行った。

 試験は08年5月~11年8月まで、オーストラリアの3病院で実施した。PADで足関節上腕血圧比(ABI)が0.90未満、間歇性跛行の既往があり、過去6カ月間は状態が安定していた212人 (平均年齢65.5歳)を登録した。血圧が160/100mmHg以上の患者や、アンジオテンシンII受容体拮抗薬またはACE阻害薬を過去6カ月以内に使用していた患者は除外した。登録患者を10mg/日のラミプリル群(106人)またはプラセボ群(106人)に無作為に割り付け、24週間投与した。

 主要転帰評価指標は、標準的なトレッドミルで測定した最長歩行可能時間、疼痛なく歩行できた時間、WIQ(The Walking Impairment Questionnaire;PAD患者の歩行機能を評価する質問票を用いた調査で、歩行距離、歩行速度、階段昇降の3つの要素について評価する。各100点満点で、点数が高いほど症状は少ない)のスコア、QOL指標であるSF-36(Short-Form 36 Health Survey;36項目の質問に対する回答を基に、身体的側面、精神的側面のQOLを点数に換算する。各100点満点で、点数が高いほど良好な状態)のスコアなどに設定。服薬前と6カ月の時点で評価し、intention-to-treat法により分析した。

 6カ月の追跡を完了したのは200人だった。脱落した患者のうち、ラミプリル群の7人は咳の持続を理由に服薬を中止していた。

 6カ月の時点で、ラミプリル群ではプラセボ群に比べて疼痛なく歩行できた時間が有意に長くなっていた。疼痛なく歩行できた時間は、服薬前に比べてラミプリル群は平均88秒(95%信頼区間76-101秒)、プラセボ群は平均14秒(6-21秒)長くなっており、両群間の差は平均75秒(60-89秒)だった(P<0.001)。最長歩行可能時間も、ラミプリル群の方が平均255秒(215-295秒)長くなっていた(ラミプリル群で277秒延長、プラセボ群で23秒延長、P<0.001)。

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