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JAMA誌から
急性膀胱炎でシプロフロキサシンの代替となる抗菌薬は?
セフポドキシムの非劣性は確認されず

 合併症のない急性膀胱炎に対する治療における、セフポドキシムシプロフロキサシンに対する非劣性を検証した無作為化試験の結果が、JAMA誌2012年2月8日号に掲載された。著者の米Miami大学のThomas M. Hooton氏らによると、臨床的治癒率におけるセフポドキシムの非劣性は確認できなかった。

 シプロフロキサシンを含むフルオロキノロン系抗菌薬は、尿路感染症に対する最も信頼性の高い抗菌薬と考えられている。だが、近年、フルオロキノロン系薬への耐性を獲得した大腸菌の増加が大きな問題になっており、その使用を極力減らすために代替となる抗菌薬が求められている。その候補の1つと考えられているのが、抗菌スペクトルの広い第3世代セフェム系抗菌薬のセフポドキシムだ。

 著者らは、セフポドキシム3日間投与の急性膀胱炎治療における有効性はシプロフロキサシン3日間投与に比べ非劣性であると仮定し、これを検証する二重盲検の無作為化試験を05~09年に実施した。

 18歳から55歳で、普段の健康状態は良好、合併症のない急性膀胱炎の女性300人を登録。無作為に、シプロフロキサシン(250mg、150人、平均年齢24歳)またはセフポドキシム(100mg、150人、23歳)に割り付け、1日2回、3日間投与した。

 臨床転帰は、治療終了から5~9日の間と28~30日、間の計2回評価した。尿路感染症の症状について質問し、尿標本と膣からの標本を採取した。受診予定日でなくても、膀胱炎の症状が消失しない場合と再発した場合には受診するよう指示した。
 
 主要評価指標は、治療終了後2回目の受診時の「臨床的治癒」とし、2次評価指標は、1回目の受診時の「臨床的治癒」、「微生物学的治癒」、そして1回目、2回目の受診時の膣内の大腸菌(E. coli)保菌に設定した。

 「臨床的な治癒」は、「追跡期間中にさらなる抗菌薬治療が不要となった状態」と定義した。「微生物学的治癒」は、抗菌薬による再治療が不要となった患者では、「尿標本から検出される全ての尿路病原性細菌が105 CFU/mL未満で、膀胱炎の原因菌のコロニー数が登録時の 10分の1以下」とし、1回目の受診時に症状が持続または直後に再発していて再投与が必要になった女性では、「追加投与によって尿路病原性細菌が10の2 CFU/mL未満になること」と定義した。

 非劣性のマージンは、シプロフロキサシン群とセフポドキシム群の差の95%信頼区間上限値が10%未満に設定。Intention-to-treat分析とper-protocol分析の両方を行った。

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