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JAMA誌から
TNF阻害薬とヒドロキシクロロキンに糖尿病の抑制効果?
いずれかを使用中の関節リウマチ/乾癬患者で糖尿病罹患率が低下

 関節リウマチRA)または乾癬で、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬またはヒドロキシクロロキンを投与されている患者は、それ以外の抗リウマチ薬DMARDs)を投与されている患者に比べて糖尿病発症のリスクが低いことが、後ろ向きコホート研究で示された。米Brigham and Women’s Hospital のDaniel H. Solomon氏らが、JAMA誌2011年6月22/29日号に報告した。

 全身性の炎症は心血管リスクを高めることが知られているが、インスリン抵抗性や糖尿病のリスクも上昇させる可能性がある。全身性の炎症を特徴とする疾患としてよく知られているのはRAと乾癬だ。それらの治療に用いられるDMARDsは抗炎症作用を持つことから、糖尿病リスク低下も期待できる。実際に、疫学研究や介入研究によりこの仮説を支持するデータが得られていた。

 DMARDsの抗炎症作用が糖尿病予防に役立つのではないかと考えた著者らは、米国の民間医療保険プランまたはカナダのブリティッシュコロンビア州の医療保険プランのいずれかに加入しているRAまたは乾癬患者を対象に、DMARDs使用と糖尿病の新規発症の関係を後ろ向きに調べた。

 RAまたは乾癬と診断されDMARDsを処方されていた、糖尿病ではない18歳以上の患者を加入者管理データから抽出し、DMARDsレジメンが変更された時点でコホートに組み入れた。切り替え後の薬物療法レジメンに基づいて、患者を以下の4群に分類した。

 (1)TNF阻害薬(他のDMARDs併用あり、またはなし)使用群
 (2)メトトレキサート(TNF阻害薬またはヒドロキシクロロキンの併用なし)使用群
 (3)ヒドロキシクロロキン(TNF阻害薬またはメトトレキサートの併用なし)使用群
 (4)生物製剤ではない他のDMARDs(TNF阻害薬、メトトレキサート、ヒドロキシクロロキンなし)使用群=対照群

 「生物製剤ではない他のDMARDs」としては、スルファサラジン(サラゾスルファピリジン)、レフルノミド、シクロスポリン、アザチオプリン、シクロホスファミドなどが投与されていた。

 追跡期間中にさらにレジメンの切り替えが行われていた患者については、処方期間+30日を切り替え前のレジメンの曝露期間とした。

 主要アウトカム評価指標は、糖尿病治療薬が処方された新規診断糖尿病に設定、分析にはCox比例ハザードモデルを用いた。

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