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JAMA誌から
PCI後にエポエチンαを投与しても梗塞サイズは縮小せず
ST上昇心筋梗塞患者222人を対象とした無作為化試験REVEALの結果

 急性ST上昇心筋梗塞STEMI)に対する経皮的冠インターベンション(PCI)の後に、エリスロポエチン製剤であるエポエチンαをボーラス投与(急速静注)すると、梗塞サイズを縮小できるのではないか―。そうした仮説に基づいて行われた多施設無作為化二重盲検試験REVEALの結果が、JAMA誌2011年5月11日号に報告された。著者である米Washington Hospital Center MedStar Health Research Instituteに所属するSamer S. Najjar氏らは、PCI後にエポエチンαを投与しても、偽薬群との間に梗塞サイズの差はなく、有害事象はエポエチンα投与群に有意に多いこと、また、70歳以上の高齢者に限定すると、エポエチンα群の方が梗塞サイズが有意に大きくなることを示した。

 STEMIに対する治療は進歩しているが、現在でも死亡や合併症、障害は発生している。転帰不良は特に高齢者で深刻だ。一方、様々な心筋梗塞モデルや再灌流モデルを用いた前臨床研究で、エリスロポエチンが梗塞サイズを縮小し、左室機能を改善することが示されている。こうした心臓保護作用がヒトでも見られるかどうかを確認するため、著者らは、STEMI患者に対するエポエチンαの単回ボーラス投与の安全性と有効性を評価するREVEAL試験を、米国内28施設で、06年10月から10年2月まで実施した。

 STEMIで、症状発現から8時間以内にprimary PCI またはrescue PCIによる再灌流に成功(梗塞責任動脈の血流がTIMI分類で2以上)した患者222人を登録。無作為にエポエチンαまたは偽薬に割り付け、再灌流達成後4時間以内に投与した。

 最初に用量漸増試験を行い、1万5000 IU(国際単位)、3万 IU、または6万 IUのエポエチンα、もしくは偽薬をボーラス投与して、6万 IUが適用可能と判断した。続けて、138人をエポエチンα(68人、平均年齢55.6歳)または偽薬(70人、57.4歳)に割り付け、有効性評価試験を行った。心臓MRI検査(CMR)は、割り付け薬の投与から2~6日後(初回CMR)と12週±2週(2度目CMR)に行った。

 CMRでは、シネモードで左室容積、左室心筋重量、左室駆出率(LVEF)を指標とする左室機能を評価し、遅延造影により梗塞サイズを評価した。

 主要アウトカム評価指標は、初回CMRと2度目CMRによって明らかになった梗塞責任動脈周囲の梗塞サイズに設定、左室重量に占める梗塞部位の割合(%)で示した。安全性のエンドポイントは、バイタルサイン、ヘモグロビン値、網状赤血球数、心筋損傷のマーカー、臨床イベント(死亡、心筋梗塞の再発、脳卒中、ステント血栓症など)に設定した。

 有効性評価コホートの患者は、症状発現から6.3時間(中央値)で割り付け薬の投与を受けていた。

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