日経メディカルのロゴ画像

JAMA誌から
抗アダリムマブ抗体陽性になったリウマチ患者は治療効果の維持が困難
長期の前向き観察研究の結果

 完全ヒトモノクローナル抗体製剤アダリムマブの投与を受けた関節リウマチRA)患者のうち、抗アダリムマブ抗体が誘導された患者では、血清中のアダリムマブが低値となること、また、同抗体陽性者では、疾患活動性が低い状態や臨床的寛解の維持が難しいことが、長期の追跡研究で明らかになった。オランダJan van Breemen Research InstituteのGeertje M. Bartelds氏らが、JAMA誌2011年4月13日号に報告した。

 インフリキシマブ、アダリムマブ、ナタリズマブなどのモノクローナル抗体製剤の免疫原性について調べたこれまでの短期間(6~12カ月)の研究では、これらの抗体製剤を投与された患者の一部に、その薬剤に対する抗体が誘導され、抗体の産生と血清中の薬剤濃度の低下、さらには治療に対する反応性の低下の間に関係があることが明らかになっている。だが、抗体製剤を認識する抗体が臨床転帰にもたらす長期的な影響については明らかではなかった。

 そこで著者らは、完全ヒトモノクローナル抗体製剤アダリムマブを投与された患者を長期にわたって追跡し、抗アダリムマブ抗体の産生がどのような時間経過で見られるのかを調べ、そうした抗体の臨床的な意義(治療中止、疾患活動性、寛解への影響)を明らかにするための前向き観察研究を実施した。

 この研究は、04年2月から08年9月までにJan van Breemen Research Instituteのリウマチ科の外来でアダリムマブを投与された患者を、10年9月まで追跡した。272人(平均年齢54歳)のRA患者にアダリムマブ40mgを隔週で皮下注射し、反応が見られない患者については主治医の判断で毎週40mgの投与に変更した。

 採血は、ベースラインと4週後、16週後、28週後、40週後、52週後、78週後、104週後、130週後、156週後に行った。血清中のアダリムマブ濃度はELISAを用いて測定、抗アダリムマブ抗体の力価は迅速イムノアッセイを用いて測定した。抗体濃度が12 AU/mL(arbitrary unit;AU、1AU=12ng)超で、かつ血清アダリムマブ濃度が5mg/L未満の場合を抗体陽性と判定した。抗体濃度が12AU/mLを超えているがアダリムマブ濃度が5mg/Lを超えていた患者については、偽陽性と判断した。

 採血時に毎回、DAS28を用いて疾患活動性を評価し、疾患活動性が低い状態の維持(DAS28のスコア3.2未満が持続する状態)の有無と、寛解の維持(DAS28のスコア2.6未満が持続する状態)の有無を調べた。治療失敗か否かは主治医が判断した。

 追跡完了は148人(55%)。追跡期間の中央値156週で、272人のうち76人(28%)が抗アダリムマブ抗体陽性だった。うち51人(67%)は、治療開始から28週までに抗体陽性になっていた。抗体陽性群の76人の中で追跡を完了できたのは28人(37%)、抗体陰性群の追跡完了は120人(61%)だった。

 以下、抗体陽性患者を、抗体濃度100 AU/mLをカットオフ値として2群に層別化した。

この記事を読んでいる人におすすめ