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JAMA誌から
SSRIエスシタロプラムが更年期女性のほてりを軽減

 日本でも2010年秋に抗うつ薬として承認申請が行われた選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIエスシタロプラムが、閉経前後の女性のほてりに有効で、忍容性も高いことが、多施設無作為化試験で明らかになった。米Pennsylvania 大学のEllen W. Freeman氏らが、JAMA誌2011年1月19日号に報告した。

 更年期障害の症状軽減を目的としたホルモン補充療法(HRT)は、そのリスクに対する関心が集まるにつれて適用は減少した。代替手段として、非ホルモン療法への期待が高まっているが、例えば、更年期のほてりに有効であるとして米食品医薬品局の承認を得ている薬剤は現在のところない。

 これまでにもSSRIをほてりの治療に用いた研究はあったが、一貫した結果は得られていない。エスシタロプラムについては、2件の予備的な研究が、毒性は非常に低く、ほてりを軽減する効果があることを示唆していた。

 著者らは10mg/日から20mg/日のエスシタロプラムがほてりの頻度や重症度などの軽減に有効かどうかを偽薬と比較する二重盲検試験を行うべく、09年7月から10年6月まで患者登録を実施した。

 40~62歳で、(1)前年に無月経が60日以上続いた女性、(2)閉経後(最後の月経から12カ月以上経過している、または両側卵巣摘出術を受けた)の女性、(3)子宮摘出術を受けたが卵巣は残っておりFSH(卵胞刺激ホルモン)は20mIU/mL超、エストラジオールは50pg/mL以下―のいずれかの条件を満たす健康な女性で、ほてりの症状がある人々を選んだ。その中から、(1)ほてりまたは寝汗を1週間に28回以上感じる状態が3週間継続している、(2)ほてりまたは寝汗が悩ましいまたは重症と感じられる日が週に4日以上ある、(3)3週目のほてりまたは寝汗の頻度が1週目と2週目に比べ50%超減少していなかった、という条件を満たす女性205人(95人がアフリカ系米国人、102人が白人、8人はそれら以外)を登録した。

 205人を、10mg/日のエスシタロプラムまたは偽薬に割り付けて8週間投与した。4週時にほてりの頻度と重症度に改善が見られなかった患者については、用量を2倍に増やした(エスシタロプラム群は20mg/日に増量、偽薬は2倍量を投与)。患者には、ほてりの頻度や程度を1日2回、朝夕に日誌に記録し、4週時と8週時に提出するよう依頼した。

 主要アウトカム評価指標は、ほてりの頻度と重症度に設定。頻度は、1日のほてりまたは寝汗の回数とし、重症度は、患者自身が軽症=スコア1、中等症=スコア2、重症=スコア3の3段階で評価した記録に基づいて比較した。

 2次評価指標として、ほてりの悩ましさ(全くなし=スコア1、ややあり=スコア2、中程度=スコア3、深刻=スコア4の4段階で評価)と臨床的改善(頻度がベースラインと比べ50%以上減少と定義)などについても比較した。

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