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JAMA誌から
生体腎ドナーの90日死亡率は高いが長期死亡率は上昇せず
8万人を超える生体腎ドナーと非ドナーを比較した結果

 生体腎ドナーの90日死亡率は有意に高いが、長期的な死亡率は上昇しない―。そんな研究結果を、米Johns Hopkins大学のDorry L. Segev氏らがJAMA誌2010年3月10日号に報告した。

 米国では毎年、6000人を超える健康な人々がドナーとして腎臓の摘出を受けている。生体腎の提供は安全といわれているが、安全性を明確に示した質の高い研究はなかった。ドナーの長期的な臨床転帰を調べたこれまでの研究は、ほとんどが小規模で、単一施設で行われており、結果の一般化は難しかった。

 そこで著者らは、過去15年間に米国で腎臓を提供したドナーと、それらの人々と年齢や併存疾患がマッチする非ドナー(腎臓のドナーとしての条件は満たす)について、短期的な死亡率と長期的な死亡率を比較した。

 1994年4月1日から2009年3月31日までに米国の腎臓移植ネットワーク(UNOS)に登録された、18歳以上の生体腎ドナー8万347人に関する情報を抽出。これらのドナーに対するマッチドコホートは、88年から94年に行われた第3回全米健康栄養調査(NHANES III)に参加した成人2万24人の中から、生体腎ドナーとしての条件を満たし、腎疾患や糖尿病、心疾患、管理不十分な高血圧を持たない9364人を選出した。

 主要アウトカム評価指標は、手術から90日以内の死亡と長期的な死亡に設定。追跡期間の中央値は6.3年だった。

 過去15年間に、米国では生体腎移植が有意に増加していた。94年には3009人だったドナー数は、08年には5968人になっていた。加えて、50歳超のドナーが13.9%(94年)から22.8%(08年)に増加していた。

 全体ではドナーの73.1%が白人で、黒人は13.1%、12.3%がヒスパニックだった。

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