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JAMA誌から
睡眠時間が短いと冠動脈石灰化リスクが上昇する
米国での観察研究の結果

 睡眠の量と質は健康に大きな影響を与える。米Chicago大学のChristopher Ryan King氏らは、観察研究を行い、睡眠時間が短いと冠動脈石灰化リスクが上昇することを示した。睡眠時間が1時間延びると、5年間の冠動脈石灰化リスクが33%低下することも明らかになった。詳細は、JAMA誌2008年12月24/31日号に報告された。

 CTによって検出される冠動脈石灰化は、冠疾患の予測因子とされている。近年行われた研究では、睡眠時間と睡眠の質と石灰化の危険因子(高血圧、炎症、性別、年齢、教育歴、肥満など)の間の関係が示唆されていた。だが、精度の高い客観的な方法で睡眠を評価した研究は少なかった。

 そこで著者らは、主観的または客観的に評価した睡眠の量と質が、石灰化の予測因子になるかどうかを明らかにすべく、家庭でのモニタリングに基づく観察コホート研究を実施した。

 対象は、Coronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA) Study(1985~86年に始まり、現在も進行している多施設前向きコホート研究)に参加した、シカゴ在住の健康な中年男女495人。白人または黒人で、2000~01年時の年齢が35~47歳、この時点でCTにより石灰化が認められず、2005~06年に追跡データが得られた人々とした。

 2000~01年のベースラインと追跡期間中に、質問票を用いた調査を実施。睡眠週間と共に、仲介因子候補として、年齢、性別、人種、教育歴、無呼吸リスク、喫煙歴、既往症(痛風、甲状腺疾患、HIV感染、肝疾患、心疾患、癌、脳卒中、末梢血管疾患、腎疾患、偏頭痛、胆嚢疾患、糖尿病、脂質異常症、高血圧、消化器疾患、うつ、その他の精神疾患または気分障害、喘息)などについて尋ねた。また、血中脂質量、血圧、BMI、炎症マーカー(CRP、インターロイキン-6)などを測定、うつ、敵意といった精神面の評価も行った。

 睡眠時間の測定は、登録から3年後と4年後に実施した。水曜から土曜までの3夜連続で、手首にアクチグラフを装着し、睡眠時間と睡眠の断片化の状態を調べた。 

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