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JAMA誌から
米国の中高年25人中1人に重大な薬物相互作用リスク
約3000人を対象に処方薬、OTC薬、サプリメント使用実態を調査

 米国では、国民1人当たりの処方薬市販薬OTC薬)、サプリメントの使用量が増え続けている。一方で、処方薬の使用頻度が高い高齢者は、医薬品関連有害事象が生じやすいというリスクを抱えている。そこで、米国Chicago大学のDima M. Qato氏らは、中高年者の処方薬、OTC薬、サプリメント使用の実態を調査。中高年者の9割が医薬品やサプリメントのいずれかを使用しており、重大な薬物相互作用のリスクが懸念される組み合わせが4%に見られることを示した。詳細はJAMA誌2008年12月24/31日号に報告された。

 処方薬について通常行われる調査は、薬局で調剤された薬剤を対象としており、実際に使用されたかどうかは考慮していない。また、OTC薬は調査対象に含まれないことが多い。高齢者には処方薬とOTC薬の同時使用が多いことから、著者らはこれまでの調査方法に再考が必要と考えた。

 そこで、本研究では、先頃行った集団ベースの調査National Social Life, Health and Aging Project (NSHAP)のデータを用いて、中高年者の医薬品/サプリメント使用の現状を訪問調査などで調べ、薬物相互作用の可能性についても検討した。

 NSHAPは、確率標本抽出法を適用し、米国民を代表する人々として、地域社会で生活する57~85歳(2004年時)の4017人を選出、家庭訪問による面接調査に回答した3005人(重み付けなしの回答率は74.8%)を分析対象とした研究だ。

 今回は、2005年7月から2006年3月までの医薬品使用に関する調査が完了した2976人(99%)を分析対象とした。対象者は年齢に基づいて57~64歳、65~74歳、75~85歳に層別化した。

 医薬品の使用は、訪問者が薬品容器を確認して記録した。容器や包装がなく、自己申告による情報しか得られなかった人は5%未満に留まった。

 処方薬、OTC薬、サプリメントのそれぞれについて、毎日または毎週といった間隔で定期的に使用した場合を「医薬品/サプリメント使用」と定義した。併用は、2種類以上の製品の定期的な使用と定義した。

 薬剤相互作用については、広く使用されている処方薬とOTC薬20製品、サプリメント20製品を選び、Thomson Mictomedex社のデータベースを用いて相互作用が生じる可能性を検討した。重大な相互作用は、重症有害事象の発生を予防する、または有害事象を最小限に抑えるために介入が必要な、生命を脅かす反応を誘導するもの、と定義した。

 健康状態については、極めて良い、非常に良い、良い、普通、良くない、のいずれかを選択するよう依頼。また、医師から、高血圧、脳卒中、心筋梗塞、心不全、糖尿病、甲状腺疾患、アルツハイマー病または認知症、癌、関節炎と告げられたことがあるかどうかも尋ねた(自己申告による持病)。保険加入の有無、世帯収入なども確認した。

 主要アウトカム評価指標は、年齢、性別で層別化した医薬品/サプリメント使用、併用の頻度と、重大な薬物相互作用の可能性に設定した。

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