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JAMA誌から
ビタミンB群を大量摂取しても女性の癌リスクは減らない
心血管リスクと同様、影響は有意にならず

 水溶性必須ビタミンB群の葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12は、癌予防において重要な役割を果たすと考えられてきた。しかし、米Brigham and Women's HospitalのShumin M. Zhang氏らは、それらを長期にわたって過剰に摂取しても、浸潤癌、乳癌のリスク低減は期待できないことを明らかにした。詳細は、JAMA誌2008年11月5日号に報告された。

 米国の成人の約3分の1が、これら3つのビタミンを含むサプリメントを摂取している。さらに米国では、穀物製品を対象とする葉酸添加が1998年に始まり、一般集団の葉酸摂取レベルは上昇した。

 これらビタミンB群と癌の関係を示唆した研究の多くは、葉酸添加が始まる前に行われており、しかも観察研究だった。そこで著者らは、葉酸添加が行われている状態でこれら3剤を投与した二重盲検の無作為化試験、Women's Antioxidant and Folic Acid Cardiovascular Study(WAFACS)において、癌リスクとの関係を分析することにした。

 WAFACSは、心血管ハイリスク女性を対象にこれら3剤の心血管イベント予防効果を調べることが目的の中心だったが、心血管リスクの低減なし、という結果に終わっている(関連記事はこちら)。

 この試験の対象は、米国の42歳以上の医療従事者で、心血管疾患の既往がある、または冠疾患危険因子(高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、親が60歳未満で心筋梗塞を発症、BMI 30以上、喫煙者)を3つ以上保有する5442人の女性。介入に用いる3剤を含むサプリメントの使用は控えるよう依頼した上で、登録者を無作為に、これら3剤(1日量は葉酸2.5mg、ビタミンB6を50mg、ビタミンB12を1mg)の併用(2721人、平均年齢62.8歳)、または偽薬(2721人、62.8歳)に割り付けた。

 用いられた用量は成人に対する推奨量を大きく越えていた(推奨量はそれぞれ400μg、1.5mg、2.4μg)。

 主要アウトカム評価指標は、新たに診断された浸潤癌、または新たに診断された乳癌に設定。

 投与は1998年4月から2005年7月31日まで7.3年間継続した。服薬遵守率は両群共に83%だった。

 ベースラインで98.8%の女性が食物摂取頻度調査を完了した。食物とサプリメントからの葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の1日摂取量の中央値は、すべて推奨量を超えていた。介入群の葉酸摂取量は424.4μg、ビタミンB6は2.5mg、ビタミンB12は7.1μg、偽薬群ではそれぞれ、438.7μg、2.5mg、7.0μgだった。

 3492人(64.2%)に心血管疾患の既往があった。BMIの平均は30.6。10年以上前に癌を経験していた女性が418人(7.7%)いた。

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