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大腸の非ポリープ性病変は癌を含むリスクが高い
ポリープ状病変に比べ悪性度が高い

 大腸癌非ポリープ性病変(NP-CRMs)の有病率との関係を、主に白人からなる大規模集団を対象に調べた結果、ポリープ性よりも非ポリープ性の病変の方が、病変のサイズにかかわらず癌を含むリスクが高いことが示された。米国Palo Alto退役軍人医療システムのRoy M. Soetikno氏らの報告で、詳細は、JAMA誌2008年3月5日号に掲載された。

 大腸癌の多くは、ポリープ状の腺腫から時間をかけて発生するとの考え方に基づいて、大腸癌予防はポリープ状の腫瘍の検出と切除に焦点が当てられてきた。しかし近年、非ポリープ状の病変(わずかに隆起、平坦、またはわずかに陥没した病変)からも大腸癌が発生し得ることを示すデータが蓄積されている。中でも陥没病変は、発見が非常に難しい上に、診断時に既に癌化している危険性が高いことが分かってきた。

 NP-CRMsの診断には専門技術が必要であるため、著者らは、特にNP-CRMsが多いといわれる日本の病院(国立がんセンター病院、国立がんセンター東病院)の協力を得て、1999年に交換留学プログラムを開始、2000年には著者が所属する退役軍人病院でも、インディゴカルミンによるNP-CRMsの染色と内視鏡的切除が行えるようになった。

 今回の研究は、2003年7月から2004年6月に待機的結腸内視鏡検査が行われた1819人(平均年齢64歳、95%が男性、79%が白人、東洋人は4%)を対象に分析。対象者は、スクリーニングの受検者616人、監視グループ(自身か家族が大腸腫瘍または大腸癌の既往がある人々)654人、症候性患者(貧血、直腸出血、便秘、下痢、便潜血反応が陽性、体重減少、腹痛、炎症性腸疾患など)549人からなっていた。

 主要アウトカム評価指標は、病変の内視鏡による外観、位置、サイズ、組織学的分類、浸潤の深さに設定された。

 解析の結果、ポリープ性の病変のみ見付かった患者は全体の33%(95%信頼区間30.5-34.9、594人)。これに対し、NP-CRMsの有病率は9.35%(8.05-10.78、170人)で、平坦病変(高さが直径の1/2未満)は8.58%(7.33-9.96、156人)、陥没病変は0.99%(0.59-1.56、18人)だった。

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