日経メディカルのロゴ画像

新たな4価髄膜炎ワクチンは乳児にも有効
フェーズ2試験で有効性と安全性を確認

 侵襲性髄膜炎菌感染症の罹患率が最も高いのは1歳未満の小児、次いでティーンエージャーだが、既存の4価複合糖質ワクチンは2歳未満の小児に対する免疫原性が低く、乳児は適応外とされている。英国Oxford大学のMatthew D. Snape氏らは、新たな4価髄膜炎ワクチンのフェーズ2試験を1歳未満の乳児を対象に行い、有効性と安全性を確認した。詳細は、JAMA誌2008年1月9日号に報告された。

 侵襲性髄膜炎菌感染症の死亡率は10~14%で、生存者の約20%に後遺症が見られる。これまで用いられてきた多糖体(PS)ワクチンは、髄膜炎菌の莢膜多糖体に、キャリアとして化学的に無毒化ジフテリア毒素を結合させたものだ。より新しい複合糖質ワクチンは、既存の4価複合糖質ワクチンは、血清型Bを除くA、C、W-135、Yの4型を標的としたもので、PSワクチンに比べ免疫が持続し、集団における感染を抑制すると期待されている。ただし、PSワクチンに比べて、幼児に対する免疫原性が低いという問題があった。

 乳児にも有効な製品の開発を目指して作製された新規ワクチンCRM197-複合糖質ワクチン(MenACWY、Novartis社製)は、標的は既存の4価複合糖質ワクチンと同じだが、天然の変異により無毒化したジフテリア毒素を用いている点、リン酸アルミニウムアジュバントを使用している点、糖鎖長や質を厳選した点などが改良されている。

 オープンラベルの無作為化フェーズ2試験は、2004年8月から2006年9月に、英国で225人、カナダで196人の2カ月児を登録、無作為に下記の5群に割り付けた。

 英国の乳児は、1)MenACWYを2カ月時、3カ月時、4カ月時の3回接種(UK234群、90人)、2)2カ月時と4カ月時の2回接種(UK24群、90人)、3)血清型Cに対する単価の複合糖質ワクチン(MenC:Novartis社製「Menjugat」)を2カ月時と4カ月時の2回接種(UKMenC群、45人)の3群。生後12カ月時には全員にMenACWYを接種した。

 カナダでは、4)MenACWYを2カ月時、4カ月時、6カ月時の3回接種(CA246群、98人)、5)2カ月時と4カ月時の2回接種(CA24群、98人)の2群に割り付けた。12カ月時には、CA24群の50%の小児にMenACWYを接種、CA24群の残りの50%とCA246群の50%には従来型の4価PSワクチン(Sanofi-Pasteur社の「Menomune」)を接種、残るCA246群50%には追加接種を行わなかった。

この記事を読んでいる人におすすめ