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股関節骨折5年リスクを予測するアルゴリズム開発
閉経年齢、ダイエット、ビタミンDやカルシトニン使用などは変数から外れる

 股関節骨折を減らすためには、ハイリスク者を抽出し適切な予防策を実践することが大切だ。米国California大学Davis校のJohn Robbins氏らは、簡単な質問を組み合わせて股関節骨折5年リスクを推算するアルゴリズムを開発した。詳細は、JAMA誌2007年11月28日号に報告された。

 米国では年間32万9000件の股関節骨折が発生している。公衆衛生レベルでの予防には、ハイリスク者を抽出する簡便な方法が必要だ。骨粗鬆症の診断に用いられるDXA法(2重エネルギーX線吸収測定法)は、股関節骨折を正確に予測できると報告されているが、骨折は骨粗鬆症ではない女性にも少なからず発生する。

 著者らは、閉経女性の股関節骨折の5年リスクを予測するための、骨密度を含まない、シンプルなアルゴリズムの作成を試みた。多様な人種の50~79歳の閉経女性を対象に臨床試験と観察研究を実施したWomen’s Health Initiative(WHI)で、観察研究部分に参加した9万3673人の女性のベースラインの特性を分析し、アルゴリズムを構成する要因を選出した。

 股関節骨折を予測するとして選出された要因を組み合わせたモデルを、WHIの臨床試験部分の被験者6万8132人を対象に確認。さらに、DXA法による骨密度評価を受けた1万750人の女性サブセットを対象にモデルの精度を検証した。主要アウトカム評価指標は、ROC曲線下面積により示される股関節骨折予測精度に設定した。

 観察研究部分では、平均7.6年の追跡で1132件の股関節骨折が発生(年間発生率0.16%)していた。Cox比例ハザード分析を実施して、ベースラインの患者特性の中から股関節骨折の独立した危険因子と見なされる変数を選出したところ、11の要因が5年以内の股関節骨折を予測した(表1)。変数候補から脱落したのは、閉経年齢、意図的な減量、ビタミンDの摂取、カルシトニン使用、経口避妊薬の使用などだった。

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