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ワクチン接種勧告対象の症例・死者数は顕著に減少
米国は天然痘、ポリオ、麻疹、風疹の撲滅に成功

 ワクチン接種勧告が対象疾患の有病率と死亡率に与えた影響を評価した結果、米国で勧告に組み込まれた感染症は症例数、死者数ともに顕著に減少していることが明らかになった。米国疾病管理センター(CDC)国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のSandra W. Roush氏らの報告で、詳細はJAMA誌2007年11月14日号に掲載された。

 米国では、CDCの予防接種諮問委員会(ACIP)がエビデンスに基づいて予防接種に関する方針を設定している。ACIPが行うワクチン勧告は、ワクチンで予防可能な病気の患者を減らし、いずれは根絶することを目指している。勧告に組み込まれると、新たなワクチンの迅速な接種拡大が可能になり、高いカバー率が達成される。

 米国では1994年以降、無保険または低所得家庭の子供も、Vaccines for Children Program(VFC)を通じて日常診療の中で予防接種が無料で受けられるようになった。現在、米国の小児用ワクチンの約半数がVFCを通じて購入されている。加えて94年から、生後19~35カ月の小児のワクチン接種率を調べるサーベイ(National Immunization Survey;NIS)もスタートした。これによれば、2004年には勧告に含まれるワクチンをすべて接種した子供の割合が80%を超えているという。

 現在、米国のワクチン勧告には17の疾患が含まれているが、今回は、そのうち12の感染症(ジフテリア百日咳破傷風ポリオ麻疹流行性耳下腺炎風疹(先天性風疹症候群も含む)、侵襲性ヘモフィルス・インフルエンザB型菌Hib)感染、急性B型肝炎A型肝炎水痘、侵襲性肺炎球菌感染)(※1)と、1971年以降、定期的なワクチン接種は勧告されてこなかった天然痘を加えた計13疾患を分析の対象とした。

 ワクチン勧告に組み込まれる以前と、利用可能な最も新しいデータ(有病率は2006年、死亡率は2004年)を比較した。主要アウトカム評価指標は、これら13の感染症の症例数、死者数、入院患者数に設定した。

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