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血清型19Aが新たな侵襲性肺炎病原菌になる?
急性中耳炎の適応があるすべての抗菌薬に耐性示す

 肺炎球菌7価ワクチンPCV7)接種を受けた小児急性中耳炎の病原菌を分析したところ、PCV7に含まれない菌株が分離される頻度が上昇しており、さらにその中には、急性中耳炎への適応が認められているすべての抗菌薬に対し、耐性を示す菌も存在することが明らかになった。米国Rochester大学のMichael E. Pichichero氏らの前向きコホート研究の結果で、詳細はJAMA誌2007年10月17日号に掲載された。

 2000年のPCV7導入後、PCV7が広く接種されるようになって、米国では侵襲性肺炎球菌感染症が69~91%も減少した。急性中耳炎についても、罹患率は20%、慢性化や再発が24%、中耳腔換気用チューブ挿入が24~39%減少したと報告されている。ワクチンに含まれている菌株は、多剤耐性獲得頻度が高いため、それらの感染が抑制されれば、治療も容易になると予想された。

 ところが、早くも2003年には、PCV7に含まれない肺炎球菌の分離が増え始めた。そうした菌株は急性中耳炎患者の鼻咽喉にも見られるようになった。当初は、それらは抗菌薬感受性だったが、急速にペニシリン耐性多剤耐性を獲得しつつある。

 著者らは今回、2003年9月から2006年6月の期間に急性中耳炎の小児から分離された肺炎球菌を分析、特に莢膜血清型と抗菌薬感受性に注目して、病原菌株の変化を追った。

 対象は、PCV7接種を受けた生後6~36カ月の急性中耳炎患者で、生後初めて、または2回目の発症例と、難治性(高用量アモキシシリンまたはアモキシシリン/クラブラン酸投与とセフトリアキソン筋注を含む2剤以上の抗菌薬に反応なし)または再発性(過去6カ月間に3回、または過去12カ月間に4回急性中耳炎を経験)の患者だ。

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