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NEWS◎呼吸器学会によるlong COVID実態調査、半年後データを公開
新型コロナ罹患後症状は経時的に減少も、筋力低下は2割に残存

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中等症以上に罹患した患者では、罹患後3カ月では7割程度の患者で何らかの症状が残存すること、ただし、6カ月後には全ての症状が減少することが明らかになった。これは、日本呼吸器学会による厚生労働科学特別研究事業「COVID-19後遺症に関する実態調査(中等症以上対象)」(研究代表:高知大学呼吸器病学・アレルギー内科学教授横山彰仁氏)によるもので、その詳細は、2021年12月19日に日本呼吸器学会COVID-19診療expert opinionワーキング委員が開催したウェブシンポジウムで、高知大学呼吸器・アレルギー内科助教の高松和史氏が報告した。

 同実態調査には、全国で62医療施設が参加しており、2020年7月時点で1000人以上のCOVID-19中等症以上の患者が登録されている。3カ月後のデータ解析ができたのは792人で、その7割程度に何らかの異常(罹患後症状)が残っていた。罹患後症状の訴えとして多かったのは、筋力低下(5割程度)、呼吸困難(3割程度)で、倦怠感や睡眠障害なども続いた。

 さらに、その3カ月後(罹患6カ月時点)では、3カ月時点で認めた症状はいずれも減少傾向を示していたが、筋力低下は2割程度の患者に認め、その他の症状も一定の割合で残っていた。

 罹患後症状を急性期の重症度別でみると、筋力低下、呼吸困難、咳、筋肉痛、関節痛など筋骨格系の罹患後症状は重症度が高いほど残りやすい傾向を認めたが、倦怠感や睡眠障害、思考力・記憶力低下、嗅覚・味覚障害は重症度に依存せず生じていた。

 年代別に分析すると、筋力低下の訴えに年代別の差は認めず、思考力・記憶力低下は加齢とともに発症率が上昇する傾向が見られた。また、呼吸困難、倦怠感、味覚障害は若年群で訴えが多い傾向が見られた。

 肺機能については、COVID-19が重症であるほど、肺機能障害の割合が高く、罹患後の肺機能障害には、肺胞換気量の低下や虚脱も関連している可能性が示された。

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