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学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2021)
初の経口PCSK9阻害薬、第1相試験の結果は良好
米国メルク社が開発するMK-0616のfirst human data

米国メルク社のDouglas G Johns氏

 バーチャル開催された米国心臓協会学術集会(AHA2021、会期:11月13~15日)で米国メルク社のDouglas G Johns氏らは、経口可能なPCSK9阻害薬MK-0616の第1相試験の結果を報告した。同薬はPCSK9に対してモノクローナル抗体と同等の親和性を持つ環状ペプチドで、吸収促進剤の添加で経口投与を可能にした。10mg/日の経口投与で既存の抗PCSK9抗体製剤と同等のLDLコレステロール(LDL-C)低下作用を示し、安全性の懸念も見られなかった。Johns氏によれば2022年にも第2相に進む方針とのことだ。

 PCSK9(前駆蛋白質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)は肝臓LDL受容体の分解に関わっており、その作用の阻害によってLDL受容体のリサイクリングが増加するため、血中LDL-Cは低下する。既にエボロクマブなど抗PCSK9抗体製剤が実用化されているほか、RNA干渉によりPCSK9の合成を阻害するinclisiranも欧州では承認された。だがどちらも注射薬であり、治療の簡便性・普及性という点でネックになっていた。

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