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学会トピック◎米国心臓協会学術集会(AHA2020)
SGLT1/2阻害薬は心不全/CKD合併糖尿病に有効
ソタグリフロジンを被験薬としたSOLOIST-WHFとSCORED試験の結果

米国ハーバード大学のDeepak L. Bhatt氏

 SGLT1とSGLT2の両方の活性を阻害するソタグリフロジン(sotagliflozin、国内未発売)について、急性心不全の状態にある2型糖尿病患者を対象としたSOLOIST-WHF試験と、慢性腎臓病(CKD)を合併した2型糖尿病患者を対象としたSCORED試験の結果が明らかになった。開発元からの資金援助が止まり早期終了となったが、同薬投与による複合心血管イベントのリスクは心不全合併例で33%(SOLOIST-WHF)、CKD合併例で26%(SCORED)、それぞれ有意に減少した。11月13~17日にインターネット上で開催された米国心臓協会学術集会(AHA2020)で、米国ハーバード大学のDeepak L. Bhatt氏らが報告した。

 日常診療で広く使われているSGLT2阻害薬は、腎近位尿細管に局在するSGLT2の活性を阻害することでブドウ糖の再吸収を抑制し、血糖コントロールを改善させる。さらに近年、糖尿病の有無にかかわらず心不全やCKDに対する有効性も評価が確立してきた。ソタグリフロジンはSGLT2だけでなく、主に腸管上皮に存在しブドウ糖の吸収に関与するSGLT1の活性も阻害する。そのため選択的SGLT2阻害薬と異なり、血糖低下作用が腎機能に依存しない。また、SGLT1の阻害により抗動脈硬化作用が期待できるとの報告もある。こうした特性から開発が進められ、同薬は現在、EUで1型糖尿病に対するインスリンの補助療法薬として承認されている(未発売)。

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