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新型コロナの影響で議論が進まず
2022年度の医学部定員は2020~21年度を維持へ

 厚生労働省は2020年8月31日、「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」を開催。2022年度の医学部臨時定員について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で十分に議論を行う時間が取れなかったことから2020~21年度の方針を継続することを決定した。23年度以降の臨時定員減員の方向性については来春までに議論を進める。

 これまで、医師偏在対策として認められてきた臨時定員の増員は2021年度までとされてきた。将来的に医師の供給過剰が見込まれるとして、今後は厚労省は臨時定員を減員していく方針を示している。2022年度の臨時定員のあり方については今春までの決定を目指していたが、COVID-19の影響で議論がストップ。受験生らに配慮した結果、2020~21年度で暫定的に採用していた、2019年度の医学部定員を超えない範囲で臨時定員の設定を認める方法を2022年度にも引き続き適用するとした。

 また、分科会では2023年度以降の方針を議論する根拠となる最新のマクロ医師需給推計が示された。今回の推計から、増加傾向にある外国籍医師や海外大学出身医師の推移を供給数に組み込んだ他、医師の労働時間の変化などを反映して計算し、時間外・休日労働について(1)年間720時間、(2)年間960時間、(3)年間1860時間、の3ケースで推計値を示した(図1)。

 医師の働き方改革で一般的な医療機関で時間外労働の上限とされる年間960時間で計算した場合、2023年の医学部入学者が医師になると想定される2029年ごろに約36万人で需給が釣り合う。720時間とした場合は2032年ごろに約36.6万人で均衡する見込みだ。2018年度の推計結果と比較して、960時間での仮定では均衡点が1年後ろ倒しに、720時間では1年前倒しになった。

図1 2020年度の医師需給推計(厚生労働省資料より)

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