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医療・介護レセプト情報の第三者提供を促進
厚労省、データ提供可否の判断やガイドライン設定を担う専門委員会を設置

 厚生労働省の社会保障審議会・医療保険部会は7月9日、医療保険部会の下に「匿名レセプト情報等の提供に関する専門委員会」を設置することを了承した。「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の⼀部を改正する法律」(以下、改正法)が2020年10月1日に施行されることによるもの。

 改正法では、医療保険レセプト情報等のデータベース(NDB)介護保険レセプト情報等のデータベース(介護DB)との連結解析を可能とし、公益目的での利用促進のため、研究機関などへの提供の規定を整備することが盛り込まれた。さらに、「厚生労働大臣は匿名医療保険関連情報を提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の意見を聴かなければならない」と規定されたことから、医療保険部会の下に専門委員会の設置が提案された。
 専門委員会では、「匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報の提供に関するガイドライン」や「DPCデータの提供に関するガイドライン」などの検討と実際の個別審査を行う。匿名データ提供の申請があった場合、同委員会では(1)利用目的、(2)利用内容、(3)成果公表の有無――等を総合的に踏まえ相当の公益性を判断して提供の可否を決めるとともに、不適切利⽤による個⼈の権利利益の侵害防止を図る。
 委員からは「相当の公益性について議論を尽くす必要がある」「研究の着想の保護のため専門委員会を非公開とする場面があることは理解するが、ガイドライン設定の検討経過の公表や議事録の公開は必要ではないか」といった意見が挙がった。厚労省は議事録の公開を予定している。
 専門委員会の開催は、原則として年4回、専門委員は医療保険部会長と相談の上、今後確定される。
 
 なお、介護DBのデータ提供は、別途、社会保障審議会・介護保険部会の下に専門委員会が設置される予定。同部会でガイドライン策定・個別審査が行われる。さらに、NDBと介護DBの連結データ提供に関しては、医療保険部会と介護保険部会それぞれの下の専門委員会が合同で審査等を行う(図1)。

図1  専門委員会での審査を含めた第三者提供の事務手続き
(出典:第129回社会保障審議会医療保険部会資料)

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