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1分解説◎規制強化で患者数減少も、山形県で集団発生
ヒラメ生食後の下痢・嘔吐ではクドアも鑑別に

写真1 K.septempunctata胞子(提供:国立感染症研究所寄生動物部主任研究官の八木田健司氏)

 山形県は、2月19日、県内でクドア食中毒が発生したと発表した。10グループ、19人での発症を確認したものの、入院を要した患者は0人で、患者の多くは回復しているという。

 クドア食中毒は、ヒラメなどの魚の筋肉に寄生する粘液胞子虫クドア(Kudoa septempunctata)によるもので、一過性の下痢・嘔吐を来す(写真1)。2000年頃から患者が報告されるようになり、2013年に食品衛生法で食中毒原因物質に指定された(関連記事:ヒラメ刺身で下痢・嘔吐は「クドア」が原因)。

 以前からクドアは魚の寄生虫として知られていたが、人体に害を生じることはなかった。それがある時から、毒性のある新種がヒラメの養殖場を中心に広まり、食中毒の原因となったと考えられている。水産庁は、国内のヒラメ養殖場・種苗生産施設に対して、クドア食中毒防止の対策を呼び掛け、養殖場などでは徹底的な対策が実施され報告件数は減少している(図1)。ただし、天然のヒラメや別の魚でもクドア汚染が見つかっていることから、撲滅には至っておらず、2019年には188人の患者が報告された。

図1 全国のクドアによる食中毒の発生状況(出典:山形県のリリース記事)

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