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1分解説◎歌手のジャスティン・ビーバー氏で話題のライム病
話題のライム病、日本にも潜在患者多数!?

 歌手のジャスティン・ビーバー氏は、1月8日、インスタグラムへの投稿の中で、感染症のライム病と診断されていたことを告白した。CNNなどが報道したことで、話題となっている。

 欧米では年間数万人のライム病患者が発生し、その報告数は年々増加していることから、社会的にも重大な問題となってきている。有名人のライム病といえば、アヴリル・ラヴィーン氏が5カ月間闘病したことを2015年に告白。米芸能誌のインタビューに対して「死ぬかもしれないと思った」と回想したことも過去に報道されている。

 欧米では決して珍しい感染症ではないライム病だが、日本で初めて患者が報告されたのは1986年と比較的最近であり、馴染みの薄い医療関係者がいるかもしれない。ライム病は、マダニ(主にシュルツェマダニ)が媒介するボレリア菌による感染症で、4類感染症に指定されている。

 ライム病は無治療下で、発疹を主な症状とするI期、顔面神経麻痺などの神経症状を呈するII期、関節炎などを生じるIII期と進行する。I期では遊走性紅斑がほぼ必発し(写真1左)、発熱や関節痛を伴うこともある。また国内でも、マダニ刺傷を放置し、顔面神経麻痺を生じた患者が少ないながら存在する(写真1右、関連記事:北海道に多いライム病、小児に広がる疥癬)。このような神経麻痺は、マダニ刺傷から数カ月たったのちに生じることから、ライム病を鑑別に加えて問診を行わないと診断が難しい。

写真1 ライム病による紅斑と顔面神経麻痺(提供:旭川厚生病院皮膚科主任部長の橋本喜夫氏)
ライム病で特徴的な遊走性紅斑(写真左)と、マダニによる刺傷を放置したために生じた顔面神経麻痺(写真右)。

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