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2020年度のプログラム登録は9月を目指すが…
専門医機構、専攻医数の上限設定で協議会設置へ

2020年度のシーリング案については、「各領域に不満、疑問もある中で認めてもらった」と話す寺本理事長。

 日本専門医機構は2019年5月27日、定例の記者会見を開催し、5月14日に開催された厚生労働省医道審議会医師分科会医師専門研修部会で示された2020年度の専攻医数シーリング(上限)案を理事会で了承したことを明らかにした。9月中の登録開始を目指すものの、スケジュールは流動的だという。

 2020年度の専攻医募集については、前年度までの都市部への一律のシーリング設定を変更。厚労省が算出した、都道府県ごとに必要な診療科別の医師数を考慮し設定した。ただし、医師数自体が減少している外科と産婦人科、病理、臨床検査の4診療科に加えて、救急、総合診療については、シーリングの対象外とした。また、既に医師数が充足してしまっている都道府県もあるため、医師不足の都道府県での研修を組み込み、地域医療や医師不足県に対して配慮する「連携プログラム」も導入した。

 もっとも、東京都や大阪府といった大都市圏だけでなく、徳島県や熊本県、長崎県などもシーリングの対象になった。例えば精神科の救急の措置入院や離島医療など携わる医師の確保など、考慮すべき問題点も残る。「今回はこの数字でいくが、各領域には不満、疑問もある中で認めてもらった」(理事長の寺本民生氏)。そのため、日本専門医機構では今後、2021年度のシーリングに向けて、各学会や社会医学系の研究者、ナショナルデータベースを解析可能な人材などを集めて協議会を設置。6月には初回の会合を開催し、今後発表になる医師・歯科医師・薬剤師調査の結果も反映させてシーリングのあり方を検討する。

 寺本氏によると、2020年度のシーリング設定作業は、現時点で1カ月遅れで進行している。これから各病院がプログラムを作り、7月をめどに各都道府県の地域対策協議会で議論する。8月下旬から9月上旬の厚労省の部会に提出されれば、9月中旬から下旬にかけて専攻医の登録を開始できる見込みだ。寺本氏は「できるだけ10月にずれ込むことを避けたい」と話すものの、大都市圏以外にもシーリングがかかったことから、地域対策協議会での議論がスムーズにまとまらない可能性もある。

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