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学会トピック◎第67回日本感染症学会東日本地方会学術集会
ローストしたクマ肉を食べて旋毛虫症に
ジビエのブームの陰でリスク高まる感染症

 クマの肉を食べたことで旋毛虫症を発症した事例が、相次いで3例発生したことが報告された。いずれも同じ1頭のクマの肉が原因食品で、うち2例はローストして食べ、1例はカツにして食べていた。市立札幌病院感染症内科の児玉文宏氏らが、第67回日本感染症学会東日本地方会学術集会(10月24~26日、東京)で報告した。演者らは、野生鳥獣肉(ジビエ)ブームの中、旋毛虫症などの感染症リスクが高まっているとし、一般消費者へのさらなる啓蒙が必要と指摘している。

 症例1の経緯はこうだ。特記すべき既往歴のない北海道在住の40歳代男性で、2018年春にハンターから譲渡された狩猟直後のクマ肉を1週間程度、冷蔵保存。その後、自宅でロースト調理し食べたという。

 喫食から22日後に発熱。その後、掻痒を伴う全身発疹が現れ、咳嗽、呼吸困難感、口唇腫脹、四肢筋肉痛も出現した。近医を受診しアレルギーとして治療後、いったん呼吸困難感や発疹は改善したが、その後掻痒が増悪したため市立札幌病院を受診した。

 同病院受診時の主な身体所見は、以下の通り。

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