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医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会
医師偏在の評価に人口構成など加味した指標導入
二次医療圏ごとに医師の多寡を明らかにし、少ない地域に医師を派遣

 厚生労働省医療従事者の需給に関する検討会」の医師需給分科会が9月28日に開かれ、地域ごとの人口構成の違いや医師の性別・年齢分布などを反映した医師偏在指標の計算式が示された。都道府県は今後、この指標を使って地域ごとの相対的な医師の多寡を明らかにし、医師多数区域から医師少数区域への医師の派遣調整を行う。指標は2018年度中に策定予定で、同日の分科会で方向についてはおおむね了承された。

 今年7月、「医療法及び医師法の一部を改正する法律」が成立した。都道府県は2019年4月から1年かけて医師確保計画を策定し、2020年4月からこの計画に基づく医師偏在対策を行うことになった。このほか、2019年4月から外来医療機能の偏在・不足などの情報を可視化するため外来医療関係者による協議の場を設けたり、都道府県知事が大学に対して地域枠地元出身入学者枠の拡充を要請できるようになる。2020年4月には、相対的な医師少数区域やへき地などでの一定の勤務経験を有する医師を認定する制度も創設される。

 同日の分科会では、医師確保計画を策定する際に用いる医師偏在指標のあり方について議論した。現在は地域ごとの医師数を比較する際、一般的に「人口10万人対医師数」が使われている。だが、人口10万人対医師数には、地域ごとの住民の性別や年齢などの人口構成の違い、患者の流出入、医師の性別・年齢分布、入院・外来別、診療科別の偏在などが反映されていないことが指摘されていた。

 これらの課題を踏まえ、新たな医師偏在指標の計算式が示された。新たな医師偏在指標は、「標準化医師数÷(地域の人口÷10万×地域の標準化受療率比)」で算出する(図1)。標準化医師数は、医師数を性別および年代で区分し、平均労働時間の違いを用いて調整したもので、医師の性別や年齢で異なる労働時間を反映できる。地域の標準化受療率比の算出に用いる地域の期待受療率では、地域ごとの性年齢階級ごとの受療率の違いを調整し、人口構成によって異なる医療需要の差を反映できる。

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