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学会トピック◎第16回日本病院総合診療医学会学術総会
新専門医制度の基幹病院+連携病院への要望
ワークショップ「若手が考える教育はこれだ」で語られたこと

 「困ったときに相談できる相手がいない」「指導医による指導の質が低い」「電子ジャーナルや論文へのアクセスができない」――。これらは、経験者が挙げた地域医療機関での研修時の「困った点」だ。第16回日本病院総合診療医学会学術総会(3月2~3日、大分県別府市)で開催されたワークショップ「若手が考える教育はこれだ」では、新専門医制度に盛り込まれた地域研修に対して多くの要望が語られた。

 4月から開始予定の新専門医制度では、内科専門医において、基幹病院と連携病院の連携による研修プログラムが組まれ、連携病院での1年以上の研修が義務付けられた。その連携病院の外形基準は定められていないが、「地域の第一線で急性期医療と慢性期医療を経験し、地域医療や全人的医療を研修する」ことが目的とされ、一般的には300床未満が連携病院となる。また、総合診療専門医では、「総合診療I」で診療所もしくは中小病院での半年以上の研修が必修とされた。

 ワークショップ「若手が考える教育はこれだ」では、こうした連携病院での研修に望むことに焦点を当て、研修医と指導医の立場から議論が展開された。

 順天大の高橋宏瑞氏と大分大学の藤谷直明氏の司会で始まったワークショップはまず、主催者が実施したアンケート結果が示された。医師150人が回答したもので、内訳は初期研修医が5%、後期研修医が17%、6~10年目の医師が31%、11年目以降が47%だった。男性が76%、女性が24%で、総合診療科/総合内科が57%、救急科/集中治療科が9%、家庭医療科が13%、その他の内科系が18%、未回答が3%。地域での中小病院で働いた経験は、「ある」が89%、「ない」が11%で、多くが経験者だった。

 調査の結果、後期研修システムに求めることでは、「指導医による良質な指導」(約120人)、「色々な領域の患者を診ることができる」(80人弱)、「若手でも(治療)方針の裁量を持てる」(約50人)などが上位だった(複数回答、以下同)。

 実際に地域病院で研修経験がある人は、地域病院研修の良い点として、「若手での方針決定の裁量をもって臨める」が70%近くと最多だった。「医療関係者間の関係がよい」も45%ほどあった。

 一方で「困った点」は、「困ったときに相談できる相手がいない」(47%)、「指導医による指導の質が低い」(44%)、「電子ジャーナルや論文へのアクセスができない」(38%)などが上位を占めていた。

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