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新潟県、県立病院医師の長時間労働の実態を公表
常勤医師の17人が過労死ラインに、1人当たり2.5月以上

 新潟県は8月3日、県立病院の常勤医師340人の長時間労働の実態を公表した。2016年度の実績を確認したもので、過労死ラインの目安とされる月80時間超の時間外労働をしていた医師は17人、100時間超の医師も6人に上った。延べ人数で見ると80時間超が43人で、医師1人当たり2.5月以上に上ることも明らかになった。

 新潟県では7月3日に、新潟県立がんセンター新潟病院が労働基準監督署から医師の時間外労働に対する是正勧告を受けたばかり(参考記事)。これを受けて同県病院局は、8月3日現在で、がんセンター新潟病院の改善状況を報告する一方、県立病院全体の長時間労働の実態について公表した。

 がんセンター新潟病院の長時間の時間外労働については、「職員に是正勧告の内容を周知するとともに、管理監督者に対して時間外勤務管理の徹底を行った」という。併せて、長時間勤務の改善策として、(1)各診療科、部門における業務の平準化、(2)医療クラーク配置の見直しによる時間外勤務の縮減、(3)複数主治医制の検討――などに取り組んで行くとした。

 一方の県立病院医師の長時間労働の実態については、県立13病院の管理職を除く常勤医師340人を対象に、2016年度の時間外労働時間の実績を明らかにした。

 労働基準法が定める法定労働時間1日8時間、週40時間を超えた勤務時間数が月80時間超だった医師は、常勤医師の5%に当たる17人だった。月当たりで見ると延べ43人となり、1人の医師が複数回、過労死ラインを超えていた。100時間を超えた医師も6人、月当たり延べ13人だった。

 病院別では、新潟県立中央病院が4人(月当たり延べ6人)、新潟県立十日町病院が4人(6人)、新潟県立がんセンター新潟病院が3人(8人)、新潟県立新発田病院が6人(23人)だった。

長時間労働の要因には医師不足も
 新潟県は、時間外労働時間が過労死ラインの目安とされる80時間を超えた医師について勤務内容を確認し、長時間労働に至っている要因も検討した。

 時間外労働の内容は、入院患者の急変への対応などが年2288時間と全体(4209時間)の54.4%を占めていた。急患診療が944時間(22.4%)、手術が355時間(8.4%)、診断書などの作成が321時間(7.6%)などだった(図1)。

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