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ニュース◎自殺した女性研修医の遺族らが市へ改善を申し入れ
新潟市民病院、全研修医の8割が過労死水準超え

新潟市民病院

 新潟市民病院の全研修医を対象に1カ月当たりの時間外労働時間を調べたところ、81%が過労死の目安とされる80時間超だったことが明らかになった。同病院に勤務し、今年1月に自殺した女性研修医の遺族らが、病院が提出した電子カルテを基に割り出した。遺族らは11月9日、「多くの研修医が過労死水準を超えて就労している」として、篠田昭・新潟市長に対し過重労働の改善を求める申入書を提出した。

 遺族らは、2015年6月の全研修医の電子カルテを基に労働時間を調査した。法定の休憩時間を取得したと見なし、その分を除外して時間外労働時間を割り出した。関連病院での勤務時間は反映されていないため、実際はもっと多いとみられるという。

 調査の結果、時間外労働時間が月100時間超が26人、月80~100時間が9人、月80時間以下が8人で、月に178時間の時間外労働をしていた研修医もいた。100時間超が全体の60%、80時間超は全体の81%という結果に、代理人を務める齋藤裕弁護士は「自殺した女性医師に限らず、多くの研修医が過労死水準を超えて就労しているのは明らか」と指摘している。

 これらのデータを基に遺族らは、市に対して、(1)速やかに全研修医・勤務医の実際の労働時間を調査する、(2)全研修医・勤務医の実際の労働時間を把握できるシステムを構築する、(3)労働時間の削減に向けた方策を検討し、速やかに実施すること――など5項目(表1)について要請した。

 遺族らは8月、女性医師が自殺したのは過重労働が原因として、新潟労働基準監督署に労災認定を申請している(参考記事)。

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