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アジア各国の専門家が現状や課題、対策など議論
日経アジア感染症会議、結核やエボラで行動計画

会場となった沖縄県名護市の万国津梁館。

 日本経済新聞社と日経BPは2015年1月16日から17日にかけて沖縄県名護市で第2回日経アジア感染症会議を開催した。日本に加え、中国、タイ、ラオス、インドネシア、ミャンマーなどアジア各国の行政、国際機関・団体、医療機関、研究機関、製薬企業などの約200人の専門家が一堂に会し、2日間にわたり感染症対策を議論した。

 同会議では、官民一体となって感染症への取り組みを進める必要性を確認するとともに、今なおアジアで流行が続く結核と、西アフリカで流行しているエボラ感染症について、現状と課題、行動計画をまとめ、「沖縄感染症ステートメント2015」を発表した。同会議の議長は、名誉世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長で地域医療機能推進機構の尾身茂理事長、副議長はWHO健康安全局流行感染症部の進藤奈邦子メディカルオフィサーが務めた。

 結核をテーマとしたパネルディスカッションでは、結核予防会の島尾忠男顧問が現状を紹介。「結核の新規発症者数は減少傾向にあるものの、アジアやアフリカでは流行が続いており、抗結核薬の不適切な使用などにより多剤耐性結核菌が出現し、治療が難しい患者が増えている」などと指摘。議論に参加した専門家からは、「鑑別診断も含めた迅速な結核の診断と、抗結核薬の確実な服薬、成人にも有効なワクチン開発などが求められている」などといった意見が出された。

 また、エボラ感染症をテーマとしたパネルディスカッションでは、冒頭で進藤メディカルオフィサーが、「出血熱ではなく感染症の呈する患者が大部分を占めることなどから、最近ではエボラ出血熱ではなくエボラ感染症(Ebola Virus Disease:EVD)という呼称が使われている」と紹介。エボラ感染症が大流行した背景として、西アフリカの貧困や、急速な開発などが挙げられた。

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