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日本集中治療医学会など3学会が合同で作成
救急・集中治療の終末期医療ガイドライン公表

 日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会は合同で救急・集中治療における終末期患者への対応法などについて考え方を示した「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドライン~3学会からの提言」を11月4日にホームページ上で公開した。複数の学会が協力し、終末期医療に関するガイドラインを示すのは国内で初めて。運用については強制的なものではなく、各施設に任せるとしている。

 救命・集中治療領域の学会が協力して1つのガイドラインを示す必要性を訴えてきた日本集中治療医学会理事長の氏家良人氏は今回のガイドラインについて、「患者の事前指示や推定意思がある場合は、医療者も家族も患者が選択した生命の最期のあり方を尊重しようと呼びかけているのが特徴。患者の事前指示や推定意思がない場合は家族と医療者は患者にとって最善の選択をともに考えていきましょうとしている。今後、医学界全体がもっと論議を深め、終末期に陥ったときの医療について国民との間に共通認識を持つことが必要」と話している。

 救急・集中治療の現場では、救命を目指した治療が施されるのが基本。だが、意識がない患者がほとんどで、装着した生命維持装置などによって救命はできないが直ちに心停止には至らない状況が発生することが少なくなく、患者家族らや医療者が判断に困るケースが存在していた。

 終末期医療に関するガイドラインは2006年の日本集中治療医学会理事長による勧告を皮切りに、学会や関連団体が策定してきた。今回の3学会もそれぞれガイドラインや提言などを示していたが、治療患者が共通している3学会が、それぞれにガイドラインを出していたのでは現場や患者に混乱と誤解を招く恐れがあるとの認識が一致したため、協力して1つのガイドラインを示すに至った。

 ガイドラインでは、救急・集中治療における終末期を「集中治療室等で治療されている急性重症患者に対し適切な治療を尽くしても救命の見込みがないと判断される時期」と定義。その臨床的な例として、4つを挙げた(表1)。

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