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ウオッチ!2015介護報酬改定
集合住宅では介護サービスの利用過多?
介護報酬改定検証・研究委員会が調査の中間取りまとめ

 サービス付き高齢者向け住宅有料老人ホームといった集合住宅の入居者の介護保険サービスの利用状況は、戸建てなどの一般住宅に住む利用者に比べて、利用サービスの数が多く、集合住宅と居宅介護支援事業所が併設している場合は、その数がさらに多くなるという傾向が明らかになった。

 厚生労働省は10月16日、「介護報酬改定検証・研究委員会」を都内で開催し、2014年度に実施した調査研究事業の中間とりまとめに関する議論を行った。調査研究事業の正式な調査報告がまとまるのは2015年3月以降だが、2015年度介護報酬改定に向けた社会保障審議会・介護給付費分科会での議論の基礎資料を提供するために、中間報告として調査結果の速報版が取りまとめられた。上記の集合住宅の入居者のサービス利用状況は、「集合住宅の入居者を対象としたケアマネジメントの実態に関する調査研究事業」の報告で判明したものだ。調査は居宅介護支援事業所8000カ所、小規模多機能型居宅介護事業所2000カ所を対象に実施、最終的にそれぞれ2012カ所、484カ所から回答を回収した。

サ付き住宅・有老ホーム入居者は5割超が「3種類以上」利用
 同調査研究事業は、集合住宅に住む要介護者にどのようなケアマネジメントが行われているか実態を把握し、適切なケアマネジメントやケアプランについて検討することを目的に実施された。今回の調査結果の速報版に基づき、今後の介護給付費分科会で集合住宅の居住者に対するサービス提供時の減算のあり方などが議論される予定だ。

 この速報版によると、居宅介護支援事業所を集合住宅に併設・隣接している割合は、有老ホームが5.7%、サ付き住宅が4.8%、養護・経費老人ホームが4.0%、旧高齢者専用賃貸住宅が1.8%、公的賃貸住宅が1.5%。居宅介護支援事業所の2割弱が集合住宅併設型だった。

 さらに集合住宅の入居者を対象としたケアマネジメントでは、有老ホームとサ付き住宅の入居者の5割超が3種類以上のサービスを利用しており、一般住宅で3種類以上のサービスの利用者が35.5%であるのに対して、15ポイント以上高かった。集合住宅に居宅介護支援事業所を併設している場合は、併設していない場合に比べて利用サービスがより多くなる傾向が明らかになった。

 例えば、サ付き住宅で居宅介護支援事業所を併設している場合は、3種類以上のサービス利用者は70.6%に上り、併設していない場合の60.3%より約10ポイント高かった。特に「6種類以上」は、居宅介護支援事業所併設型のサ付き住宅では15.0%と、併設していない場合の5.8%に比べて約9ポイント、一般住宅の3.2%に比べて12ポイント近く高い(図1)。有老ホームに居宅介護支援事業所を併設している場合は、3種類以上のサービス利用者は70.7%、併設していない場合は54.6%と同様の傾向が見られた。

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