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「地域包括ケアを見据え、かかりつけ医の機能を強化」
再選の横倉会長が語る日本医師会“3つの方針”
国家戦略特区における医学部新設には改めて反対

日本医師会会長の横倉義武氏

 日本医師会は7月18日に記者会見を行い、6月28日に無投票再選が決まった横倉義武会長が講演した。その中で、横倉氏は今後の日本医師会の方針として(1)組織力の強化、(2)かかりつけ医を中心とした街づくりによる地域医療、(3)2025年を見据えた地域包括ケアの推進の3点を挙げ、「これから2年間の任期でも引き続き、国民皆保険の堅持を主軸に、真に国民に求められる医療提供体制の実現に向けて努力したい」と意気込みを語った。

 横倉氏は、「これまで、地域の行政と医師会が連携してさまざまな医療、今後の高齢化を見据えた介護を行っていかなければならないと言い続けてきた。これが地域包括ケアシステムという形で実を結びつつある」と期待感を示した上で、行政と地域の医師会が連携し、かかりつけ医を中心とした街づくりが同システムのあるべき姿であると表明。医師会としても、かかりつけ医に求められる総合的な能力を習得させるための研修などサポート体制を整えていくという。

 かかりつけ医の機能を強化するための体制として、「診療所医師のグループ形成、かかりつけ医と患者の緩いマッチングなどを地域医師会にお願いしたい」(横倉氏)。また、かかりつけ医、総合医、家庭医、総合診療医などの各呼称については、「それぞれの機能の違いをはっきりさせ、機能が同じものについては国民に分かりやすい呼称の統一を行うべき」と主張した。

 かかりつけ医の育成は、国の債務が1000兆円を超し、労働力人口も減少すると目される2025年ごろの少子高齢社会への対応策の1つとしても位置付けられている。他にも「地域の実情に応じた地域医療ビジョンの策定などを通じて、国民が必要な医療を過不足なく受けられるようにしていく」と語った。都道府県別の医療費の支出目標を設定することについては、「適切な地域医療を提供する阻害要因となる恐れがある」とし、今後も日本医師会として反対していく方向だ。

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