ヤンセンファーマは、2013年11月発売のパリペリドン持効性注射剤(商品名ゼプリオン)について、使用後に死亡した症例が17例報告されたとして医療従事者に適正使用を促す文書を発表した。
パリペリドンはリスペリドン(リスパダール他)の主活性代謝物。パリペリドン持効性注射剤は、統合失調症を適応とし、4週間に1回の注射で血中濃度が安定的に持続する。発売後の推定使用患者は約1万700人だ。
今回報告された17例のうち情報開示の許諾が得られた11例は、投与から死亡までの期間が3~43日で、うち4例の「死亡に至った事象」は、それぞれ肺塞栓、急性心筋梗塞、低体温、吐物による窒息であったことが明らかになっている。併用薬は症例によって異なるが、抗精神病薬だけでも他に4剤併用していたケースがあった。
ヤンセンファーマは、パリペリドン持効性注射剤と死亡との因果関係は分かっておらず、死因や死亡のリスク因子は特定されていないとしている。同社は、現時点の対応として、下表の事項に注意を払い、投与開始または投与継続の可否を判断するよう呼び掛けた。
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