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調査チームによる中間報告書を公表
東大のSIGN研究、ノバ社員が深く関与
患者全255人分のデータがノバ社に渡る

 東大は3月14日、同大が中心となって行われた慢性骨髄性白血病CML)の臨床研究であるSIGN研究の計画や実施の過程で、ノバルティス ファーマ社員が深く関与していたことを明らかにした。今年1月、同社MRが研究データの受け渡しに関与していたと報じられ、調査を進めていた。東大病院長の門脇孝氏は、「協力いただいた患者にご迷惑をおかけした。社員の関与は不適切であり、研究は中止すべきだと考えている」との見解を示した。

 SIGN研究は、東大血液・腫瘍内科が事務局を務める医師主導臨床研究だ。ノバ社のグリベック(一般名イマチニブ)などのチロシンキナーゼ阻害薬を服用している慢性期CML患者に、副作用についてアンケート形式で調査した。副作用マネジメントを行っても改善しない場合、ノバ社のタシグナニロチニブ)に切り替えて副作用の改善度を観察した。研究プロトコールでは、アンケートは各施設から東大にファクスで提出することになっていた。

 SIGN研究には22医療機関の患者255人が参加し、12人がタシグナに切り替え登録された。実際にタシグナに切り替え、服用を開始したのは9人だった。

患者個人を特定できる可能性のあるIDが流出
 調査チームは東大血液・腫瘍内科教授の黒川峰夫氏、同講師の南谷泰仁氏、技術補佐員、ノバ社の東大病院担当MR、執行役員、事業部長に対してヒアリングを実施。さらに、臨床研究実施計画書やアンケート文書、メールなども調査した。

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