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日本消化器病学会東北支部例会2014
漢方薬で大腸内視鏡の挿入が容易に
麻子仁丸がガストログラフィンのぬめりを増強

大島医院の山本馨氏

 大腸内視鏡検査を行う際、漢方薬の麻子仁丸と造影剤のガストログラフィン(一般名アミドトリゾ酸ナトリウムメグルミン)を併用すると大腸のぬめりが増し、ファイバースコープをスムーズにかつ患者に苦痛を与えることなく挿入できることを、大島医院(宮城県気仙沼市)院長の山本馨氏が第196回日本消化器病学会東北支部例会(2月8日、仙台市)で報告した。
 
 山本氏は20年ほど前から、X線を透さないガスがあれば大腸の全粘膜を体位変換なしに二重造影できるのではと考えてきたが、そのようなガスは見つからなかった。

 昨年、ガストログラフィンを飲ませて大腸に到達したときに空気を入れればいいことを思いつき、肛門から回盲部まで空気を入れたみたところ、体位変換せず腹臥位と背臥位の2枚の写真でS状結腸より口側の大腸粘膜は読影可能だった。しかし、大腸癌の好発部位であるS状結腸は読影不能だった。

 そこで、S状結腸を観察するためファイバースコープを挿入したところ、抵抗を感じずスムーズに「トンネル状態で」S状結腸内に入っていったという。ガストログラフィンによるぬめりのせいだった。しかも、ガストログラフィンは透明であるため、ファイバースコープを入れても視野は十分確保できた。

 さらに山本氏は、麻子仁や杏仁といった油性成分があり潤腸通便の効能を有する麻子仁丸を併用して飲ませたら、もっとぬめりが増すのではと思い試したところ、前にも増してぬめりが良くなった。

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