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総合診療専門医の創設を見据え、救急科での研修を必修化
家庭医療専門医の研修プログラム、大幅改訂へ

日本プライマリ・ケア連合学会副理事長の前野哲博氏。

 日本プライマリ・ケア連合学会は5月18日、2014年度から家庭医療専門医の後期研修プログラムを改訂することを発表した。2017年度にスタートする新しい専門医制度総合診療専門医が創設されることを見据え、研修先の施設要件を厳しくしたり、救急科での研修を必修化した。詳細は、第4回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会(5月17~19日、開催地:仙台市)で急きょ開催された「専門医制度および改訂後期研修プログラムに関する説明会」で報告された。

 今年4月に「専門医の在り方に関する検討会」の報告書が公表され、17年度から新しい専門医制度がスタートする(関連記事:専門医制度で何が変わる)。新制度では、総合診療専門医が19ある基本領域の専門医の一つに位置付けられた。「国の有識者による検討会で、扱う問題の広さと多様性が専門性として認められたことは重要な意味を持つ。総合診療専門医を取得した後にサブスペシャリティー領域の専門医を取得するという道ができれば、様々なキャリアパスが描きやすくなるだろう」と日本プライマリ・ケア連合学会副理事長の前野哲博氏は語った。

 日本プライマリ・ケア連合学会は現在、家庭医療専門医の認定を行っている。総合診療専門医の創設に合わせ、総合診療に従事する医師の専門性を明確に評価できるよう、研修プログラムの見直し作業を進めていた。今回、この改訂後期研修プログラムの骨子が示された。研修プログラムの見直しに際し、総合診療専門医の研修プログラムの骨子作成にかかわるとみられる日本内科学会日本小児科学会日本救急医学会などの関係学会とも意見交換を重ねてきたという。ただし新制度では、研修プログラムの骨子は中立的な第三者機関の下で委員会が作成することになっており、この改訂プログラムはあくまでも学会独自のものという位置付けだ。

 14年度からの研修では、現行のプログラム(バージョン1)と今回の改訂プログラム(バージョン2)のいずれも選べる(ただし、新規認定の場合はバージョン2に則って作成する必要がある)。「どちらのバージョンでも専門医の受験資格に有利・不利となることはないが、学会としては基本的にバージョン2を推奨する」と前野氏は話す。なお、17年度以降は中立的な第三者機関の下で委員会が認定したプログラムに基づき研修が行われるようになるため、バージョン1、2のプログラムは廃止される予定だ。

症例のうち学童期以下が5%、後期高齢者が10%以上と具体化
 改訂プログラムでの大きな変更点は、総合診療専門研修の期間を「6カ月以上」から「18カ月以上」としたこと、研修先の施設要件を具体的に示し、より厳しくしたこと、必修の研修として内科、小児科以外に救急科を新たに加えたこと――など。研修期間は3年以上で変更はないが、必修研修の期間が長くなっている。

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