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透明性ガイドライン、1年先延ばしでひとまず決着
講演料・原稿料の個別公開は来年から

記者会見を行う製薬協。左端が仲谷氏。

 日本製薬工業協会(製薬協)は3月21日、「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」の運用の一部変更を発表し、2012年度に医療関係者に支払った原稿執筆料や講演料などについては、個別には公表しないことを明らかにした。

 2011年に策定されたこのガイドラインは、製薬企業から医療機関や大学などへの資金提供の流れを透明化するために作られたもので、2012年度分より各製薬企業の決算終了後、医療関係者に支払われた費用をウェブサイト上などで公開するとされていた。

 だが、講演料や原稿料などが個人名とともに公開されることに対する疑念や、「そもそも周知不足ではないか」などといった声が医療者から上がり、2月1日には日本医学会、日本医師会、製薬協、全国医学部長・病院長会議の4者による「医学関連COI問題協議会」が設けられていた(関連記事:「医師の講演料・原稿料は公開されるべき?」)。

 変更点は、(1)2012年度分に限って原稿執筆や講演などについては個人名を公表しない、(2)自社製品に関する情報だけでなく、「医学・薬学に関する講演・執筆など」と明示――の2点(表)。(1)はガイドラインが十分に周知されていなかったこと、(2)は医師会主催で製薬会社が協賛する勉強会などの扱いが不明確だったことに伴う措置だという。

 (2)の文言が変更されたことにより、医師会の勉強会についても、開示の対象になることが確認された。今回の変更は協議会を通したものではないが、製薬協専務理事の仲谷博明氏は、「この変更は医学会からの要望書に3月14日の協議会で回答として示したもの。いろいろな意見は出たが、既にこの内容で協議会で了承されたと考えている」と話している。

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