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3例で因果関係否定できず、うち1例は死亡
抗インフル薬のザナミビル吸入後にショック

 抗インフルエンザ薬のザナミビル(商品名リレンザ)吸入後にアナフィラキシーショックを起こした例が複数あり、うち1例が死亡していたことが明らかになった。厚生労働省は2月27日、そのうち2例について経過などを公表した。

 2009年4月から2012年11月までに報告されたザナミビルの副作用のうち、アナフィラキシーショックを起こしていたのは6例。専門委員が検討した結果、うち因果関係が否定できないものが3例あった。3例のうち1例は、吸入当日に死亡した。

 1例目は、気管支喘息の既往歴がある30歳代女性。家族がインフルエンザに罹患したため受診した。受診時、患者は感染性胃腸炎で嘔吐を繰り返していた。受診時の身体所見は、体温38.6℃、SpO295%、血圧80/50mmHg。セフトリアキソンなどの点滴を実施し、予防投与の目的でザナミビルを吸入した。

 数分後に呼吸苦、四肢硬直、閉眼状態、脈触知不能となり、エピネフリンの投与、心臓マッサージ、気道的挿管を施行して蘇生を図るも他院へ搬送後に死亡した。併用薬は非ピリン系感冒薬、レボフロキサシン、レバミピド、ベルべリン、アセトアミノフェン、イセパマイシン、セフトリアキソン、維持液。

 2例目は、既往歴のない10歳代女性。発熱や咳があり、インフルエンザと診断された。2日後に体温が上昇したためザナミビルを吸入。その後から息苦しさと気分不快を認めた。同日、それらの症状が増悪し、高熱も持続したため、救急外来を受診。

 診断室への入室時に意識消失、顔面蒼白となり、心停止。心臓マッサージを受けて意識を回復し、その後、治療を受けて各症状は改善した。併用薬は鎮咳薬、セネガ、桜皮エキス、ツロブテロール、アセトアミノフェン、トラネキサム酸、エプラジノン。

 因果関係が否定できない例があったとして、グラクソ・スミスクラインは1月15日、ザナミビルの添付文書の「重要な副作用」を改訂。「アナフィラキシー様症状」としていた副作用名を「ショック、アナフィラキシー」と改めた。
 

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