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大震災発生時、東北で行われていた280手術を調査
3.11、そのとき手術室で何が起こったか

東日本大震災発生時の手術室の状況をアンケートした結果を発表した、弘前大教授の福田幾夫氏。

 東日本大震災の発生は金曜日の14時46分。通常業務のゴールデンタイムを巨大地震が襲ったという意味では、近代日本医療史上、初めての事態といえる。当然、東北地方の多くの病院で多くの手術が行われていた。

 停電となった手術室で大型医療機器は大きく揺れ、患者の安全を確保するとともに、自身の生命の危険への恐怖も禁じ得なかった―。大地震発生時の手術室の状況をアンケートした結果を弘前大胸部心臓血管外科教授の福田幾夫氏らがまとめ、4月14日に日本外科学会の特別企画「外科医たちの『東北地方太平洋沖地震』体験談」の中で報告した。

 アンケートの対象としたのは東北外科集談会に加入する病院のうち、津波の直接被害を受けた施設を除く155施設。回答数は109施設(回答率70.3%)で、ベッド数は19~1300床(平均364床)、手術室は1~19室(平均5.5室)、手術室を設置するフロアーは1~6階(中央値2階)。各病院所在地の震度は震度3が1施設、震度4が23施設、震度5が36施設、震度6が45施設、震度7が4施設だった。

 地震発生の2011年3月11日14時46分、執刀中だった手術は83施設の280例。執刀中のスタッフの体感を尋ねると、41施設が「強い揺れのため生命の危険を感じた」、60施設が「強い揺れのため立っていることが困難」と回答。41施設では「手術スタッフから悲鳴が上がった」。「揺れは感じたものの、業務に支障はなかった」のは3施設のみだった。

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