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日本医大のグループが8人の患者に試行
低出力体外衝撃波で末梢動脈疾患の血行を改善

2012/04/02
小崎丈太郎=日経メディカルCancerReview

日本医科大学付属病院再生医療科教授の宮本正章氏。

 日本医科大学付属病院再生医療科教授の宮本正章氏と循環器内科の太良修平氏らのグループは、末梢動脈疾患PAD)に低出力の衝撃波を照射し、血流を改善させることに成功した。PADは、血行再建術や薬物療法、運動療法などの従来の治療では改善されない症例も多く、低侵襲で繰り返し施行できる治療法の開発が待たれている。結石破砕技術として広く普及している体外衝撃波を応用することができれば、その波及効果は非常に大きなものになると見られる。8人の患者に対して行った研究結果は近く、論文発表される予定だ。

 低出力の体外衝撃波による血管新生療法は、東北大学循環器内科教授の下川宏明氏らが、重症虚血性心疾患の治療に応用しており、2009年に厚生労働省の高度医療(第3項先進医療)に承認されている。宮本氏らの研究は、新たにPADに対する応用を目指すものだ。

 低出力体外衝撃波療法の対象としたのは、膝下動脈に限局した病変を有する8人のPAD患者(Rutherford gradeは1~3)。虚血を呈した下肢の6カ所に、0.07~0.21mJ/mm2の低出力衝撃波を1日おきに合計6回照射した。

 経皮酸素分圧は腓腹部では有意な変化は得られなかったものの、足背部では31.8±17.4mmHgから50.4±9.84mmHgに、有意に改善した(P=0.01)。また前脛骨部でも改善することが確認された。

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